小説の森を歩く

読んだ本の感想などを、心のままに綴っています。

家守綺譚 (梨木香歩)

 数年前に一度読み、簡単に言うと「最高」と感じた記憶がある。小説なのだろうけれど、おとぎ話のようなファンタジーのような、それでいて現実的な手触りのある不思議な、でも読んでいると妙に落ち着いた、温かい心持ちになる本だ。
 この本の中の好きなフレーズを書き留めておく。
「死んでいようが生きていようが、気骨のある魂には、そんなことあんまり関係ないんですよ」
「思い込みというのは恐ろしいものだ」
「だかとりあえずは思い込まねばな」

 そのうちまた読み直す気がする。
 こういうのを愛読書というのだろうか。